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学びとキャリアの交差点「CROSSGATE」が拓くオカムラ人財育成の未来

2025.08.26
オカムラのワークデザイン研究所(以下、研究所)が発表した「はたらき方のトレンド2025」では、「成長」を重要なカテゴリーの一つに挙げ、人財育成のためのアンラーニングとリスキリングの必要性を紹介しています。

ワークデザイン研究所のインタビュー記事はこちらから

今回は、研究所の井熊 七央海が、オカムラの人財育成の現場に足を運び、実際にオカムラで、はたらき方のトレンドの「成長」がどのように実践されているのかを探ります。
井熊が訪ねたのは、「CROSSGATE(クロスゲート)」。ここは「学びとキャリアの交差点」というコンセプトのもと、研修にとどまらない従業員の成長と交流を促進する場として設計されています。CROSSGATEで井熊を待っていたのは、人財開発部 部長 尾﨑 佑衣子と、人事部 人財採用課 課長 岸部 重伸。井熊が2人にオカムラの人財育成の現状と展望について聞きました。
2025年7月取材

「CROSSGATE」が生まれた理由

ワークデザイン研究所 リサーチセンター 井熊 七央海
ワークデザイン研究所 リサーチセンター 井熊 七央海
井熊 七央海(以下、井熊):今日は、オカムラの人財育成について、いろいろお話をうかがいます。よろしくお願いします。CROSSGATE、初めて来ましたが、すごくいい場所ですね。さっそくですが、このCROSSGATE開設のきっかけと背景を教えていただけますか。
 
人財開発部 部長 尾﨑 佑衣子
人財開発部 部長 尾﨑 佑衣子
尾﨑 佑衣子(以下、尾﨑):オカムラでは、従業員の成長を会社の持続的な成長につなげていくため、人財育成に力を入れています。2023年からは「オカムラキャリアジャーニー」という考え方のもと、さまざまな施策を進めてきましたが、人財育成の理念を体現し、さらに発展させていける場をつくりたいと考えたんです。以前の研修室は、東京の新宿と赤坂に分かれていましたが、新入社員研修のような大規模研修になると、全員を収容できないという物理的な課題もありました。
人財採用課 課長 岸部 重伸
人財採用課 課長 岸部 重伸
岸部 重伸(以下、岸部):コロナ禍では研修もオンラインでしたが、出社する機会も増えた今は、改めて「対面の価値」も認識しています。新入社員研修の目的は、会社を知ることと、同期との絆を深めることです。しかし2拠点に分かれていると、片方の会場はサテライト講義のような状態になってしまい、オンライン側では講師のいる会場で何が起きているのかわからない。入社したばかりで関係性もできていない中、学びの機会に不公平感が生じていました。
井熊:私自身、新入社員研修を2拠点で受けましたが、拠点ごとに関係性が固まってしまうのはデメリットだと感じていました。

尾﨑:そうですよね。私たちも解消したいと考えていたんです。背景をもう少し話すと、2023年からの中期経営計画で、「人財育成と働きがいの向上」を経営基盤強化テーマの一つに位置づけている点が挙げられます。そこでは従業員が自律的に成長していける機会を増やすことで、一人ひとりの働きがいや成果を高め、それによって会社も成長していくストーリーを描いています。このストーリーは、オカムラの「働きがい改革 WiL-BE 2.0」の流れともつながっています。
実現のために、これまで「相互理解の機会」「学び続ける機会」「挑戦する機会」を設ける施策を実践してきました。新たにつくる研修施設は、こうした施策をさらに推進するツールとして機能させたいと考え、「学びとキャリアの交差点」というコンセプトを掲げました。
エンゲージメントサーベイの結果から、部門を超えたコミュニケーションも課題になっているので、研修だけでなく、さまざまな部門の従業員が集まり交流できる場としてもCROSSGATEを活用してもらいたいですね。多くの人が来る場でもあるので、例えばクロスゲート内のモニターでは、多種多様な部門・職種の従業員に、キャリアジャーニーを紹介してもらうコンテンツも発信を始めました。

岸部:オカムラは空間を提案する会社ですから、お客様にも自信を持ってお見せできる施設である必要もありました。単に学びにフォーカスするだけでなく、オカムラがどのように空間を活用しているかを実際に体験していただけるショーケースとしての役割も持たせたいと考えたんです。

井熊:多目的な施設でもあるんですね。では、「CROSSGATE」という名称には、どんな意味が込められているのでしょうか。

岸部:すごく考えました。まず、CROSSは「交差点」の意味ですね。実際に入ってきてわかったと思うのですが、施設のGATE、つまり入り口が交差点になっていて、直進するとカフェエリア、曲がると研修エリアというレイアウトです。そうした物理的な構造に加えて、入った時と出た時で感じ方が変わる、例えば、「学んでよかった」「この人に会えてよかった」という満足感を得られるような場所にしたいという思いを込めて、CROSSGATEと名づけました。
 井熊:まさに「学びとキャリアの交差点」ですね。

岸部:それから来た人の「五感」を高めるための仕組みも意識的に取り入れているんです。入ってくるとアロマの香りがしたり、緑がたくさん配置されていたり。イスはサステナブル素材を使っていて、触り心地も一脚ずつ違います。可変性のレイアウトにして、ポータブルバッテリー「OC」も多数用意しました。
CROSSGATEのロゴはCとGを組み合わせて、本が開いたようなデザインです。大手書店とコラボレーションして選んだ本を置いたブックラウンジもあります。従業員が選んだ本なども展示し、多様な価値観に触れられる仕掛けになっています。

井熊:さきほどブックラウンジの本を見ましたが、ビジネス書だけでなく絵本なども置いてあって驚きました。単に学ぶだけでなく、自分の考え方が変わるきっかけになりそうな本が揃っていますね。
それから、CROSSGATEでは自社製品を実際に体験できるのもいいなと思いました。新入社員研修中に「オカムラはこういう製品をつくっています」と説明を受けるだけでなく、実際に使ってみることで製品への理解や愛着も深まると思います。
 

CROSSGATEギャラリー

CROSSGATEで実現したい事業部を超えた学び

井熊:今後、CROSSGATEでどのような研修プログラムを提供していく予定ですか。

尾﨑:人財開発部が実施する研修だけでなく、各事業部が企画する研修やワークショップでもCROSSGATEを活用してもらいたいと考えています。すでに、商環境事業とオフィス環境事業が初めてコラボレーションした研修を実施しました。商環境事業でスタートしたエンジニアリング部の従業員に必要な「施工管理技士」という国家資格の研修を、オフィス環境事業へも展開し、両事業部合同で実施することになったんです。事業部発信でこのような横断的な取り組みが生まれたことは、まさに社内共創の好例といえます。
150名が一堂に会せる場ができたことで、研修以外にも、大きな組織単位で、一堂に会して方針を共有するなど、従来オンラインで行っていたことが対面で実施できるようになり、さまざまな用途で活用できるようになりました。また、研修がない時間帯も常時オープンにし、キャリアや学びについて振り返りたい時にふらっと来てもらえる場にしています。地方拠点の従業員も出張時に立ち寄れるようになっています。
 
「人財開発のメンバーが常駐。いつでもキャリアの相談に対応」(尾﨑)
「人財開発のメンバーが常駐。いつでもキャリアの相談に対応」(尾﨑)
岸部:従業員の挑戦を後押しして成長を支える場にしたいですね。対話から新しい気づきが生まれるような場所を目指しています。内定式もここで行うなどして、働く場所への愛着やエンゲージメントを高めたいと考えています。

井熊:確かに愛着がわきそうですね。せっかく素敵な場所ができたので、研究所でも研究成果発表などに使っていけたらと思います。ところでオカムラには、ビジネススキルを中心に多様な学びを自由に受講できる企業内大学「オカムラユニバーシティ(略称・オカユニ)」という独自の学びのプログラムがありますが、CROSSGATEの開設で何か変化はありますか。

尾﨑:オカムラユニバーシティは、2021年にスタートした選択型研修プログラムで、従業員向けオリジナル講座、他社の方と学ぶ他流試合講座、サブスク型講座の3カテゴリーがあり、従業員が自分の意思で学びたい講座を選んで受講できる仕組みです。これまでほぼオンラインで実施していましたが、CROSSGATEができたので対面での実施も増やしていきたいですね。今年の秋からは、選択式研修プログラムの一部をここで実施する予定です。
 
「対面の価値やここにくる意味もきちんと伝えていきたい」(岸部)
「対面の価値やここにくる意味もきちんと伝えていきたい」(岸部)
岸部:学びは「誰と学ぶか」も重要だと思っています。それが提供できるのもCROSSGATEの価値です。また、所属長とメンバーとが年1回行う育成面談ではWill(やりたいこと)、Can(できること)、Must(やるべきこと)を話し合い、そこからオカムラユニバーシティの講座につなげる流れをつくりたいですね。

井熊:私も昨年、上司からのレコメンドでオカムラユニバーシティの統計と経済の講座を受けました。研究所では統計分析を使う業務もあるのですが、得意ではなかったので。幅広い講座があってよい制度だと思います。

尾﨑:それは理想的な使い方ですね。上司がきちんとレコメンドして、会社の方向性に合った学びができている。まさに目指していた形です。
 

オカムラの考える、これからの人財育成に必要なこと

井熊:これからのオカムラの人財育成には、どんなことが必要だと考えていますか。

尾﨑:これまで私たちは、従業員が自律的に学ぶことにフォーカスしてきました。選択肢を増やし、自分で何かを選んで学ぶ機会を提供してきたことで、一定の成果は出ていると思います。ただ、今後はもう一歩進んで、学んだことを実際の成果につなげていく必要があります。会社として投資している以上、リターンも求めていきたいですね。そのためには、全社として目指す人財像を明確にし、それぞれの役割で強化すべきスキルと、それをどう学んでいくかを整理する必要があると思っています。

岸部:私は、個人の成長がチームの成長につながり、それが組織の成長、会社の成長につながると信じています。一人が何かに興味を持って「今よりちょっとよくなりたい」と思った時、周りにもよい影響が広がっていくと思うんです。私たちの仕事では、そういう個人の成長意欲をどれだけ支援できるかが大事なのだと思います。
 
取材する井熊が「はたらき方のトレンド」の「成長」について質問される場面も
取材する井熊が「はたらき方のトレンド」の「成長」について質問される場面も
井熊:今後の具体的な取り組みの構想はありますか。

尾﨑:直近で力を入れていきたいと考えているのは、答えのない課題を解く力、つまりコンセプチュアルスキルの強化です。背景には、オカムラが需要創出型の企業を目指していることがあります。また、今の時代、部門をまたがないと解決できない問題がとても多い。品質の問題も、安全の問題も、サプライチェーンの問題も、自分の部門だけ見ていては解決できません。全社的な視点で答えを見つけ出し、他部門と連携して解決していく力が必要です。オカムラユニバーシティでもコンセプチュアルスキル系の講座を増やしていきたいと思います。

岸部:経営方針の一つにもなっているように、会社が持続的に成長していくためには、「新たな需要の創出」が必要です。そのためには想像力や構想力が欠かせません。社会環境や労働人口が減っていく中で、今までと同じやり方では通用しないでしょう。企業に「両利きの経営(※)」が求められ、「知の進化」や「知の探索」といったものが必要となる中で、新しく何かを生み出す力を従業員がどう身につけるか。そう考えると、どの世代にもリスキリングは必要でしょうね。何を学ばなければいけないか、みんなが問い直す必要があると思います。特にマネージャーには、メンバーの力を引き出すスキルを身につけてほしいですね。

※:既存事業強化と新規事業立ち上げを同時に進める経営のこと。参考:チャールズ・A・オライリー著/マイケル・L・タッシュマン著『両利きの経営―「二兎を追う」戦略が未来を切り拓く』(東洋経済新報社刊)
 
「アンラーニングは『はたらき方のトレンド2025』で固定観念を見直した知識のアップデートと紹介」(井熊)
「アンラーニングは『はたらき方のトレンド2025』で固定観念を見直した知識のアップデートと紹介」(井熊)
井熊:「はたらき方のトレンド2025」の「成長」カテゴリーでは、アンラーニングとリスキリングを重要なキーワードとして挙げました。アンラーニングについてはどう考えていますか。例えば、ハイブリッドワークの定着もアンラーニングの一例だと思います。以前は「家で働くなんてありえない」という固定観念がコロナを経て取り払われました。ダイバーシティ研修なども、今まで気づかなかった視点に触れる機会になり、アンラーニングにつながると考えています。

岸部:確かに、オンライン研修やAI活用など、ここ数年でも価値観の変化はありますね。

尾﨑:世の中の変化に合わせて柔軟にやり方を変えていくこと自体がアンラーニングなのかもしれませんね。会社としてDXやAIなどの研修プログラムを用意することも、従業員のアンラーニングを手助けしているといえそうですね。 

井熊:アンラーニング自体を促すのは難しいですよね。でも、きっかけを提供したり、新しい考え方を受け入れやすい制度を整えたりすることが、最終的に個人のアンラーニングにつながるのではないでしょうか。
私自身、就職してから目標を見つけて新しいスキルを身につけるのは、ハードルが高いと感じています。学生時代と違い、選択肢が多く、何を目指せばいいのか見えにくい。でも、CROSSGATEのような場所でキャリアを見える化し、人と話し、新たな学びに挑戦していくことで、自分の可能性に気づくきっかけが生まれると感じました。

岸部:まさにそういう場所を目指しています。私は2025年4月から人事部 人財採用課に異動し、採用業務に関わっていますが、就活中に「これがやりたい」と明確に決められている学生は意外と少ないと感じます。みんな、会社の雰囲気や事業に惹かれて入社を決めますが、具体的に何ができるかまでは見えていない。だからこそ、入社後早くから企業が学びと成長を支援する場をつくることは本当に重要だと改めて思いました。

井熊:今回お話を聞いて、学びとキャリアを見つめる場が独立して存在することの価値を実感しました。「はたらき方のトレンド2025」で掲げた「成長」というテーマについて、オカムラが環境とプログラムの両面から従業員の可能性を広げる取り組みをしていることがよくわかりました。今日はありがとうございました!
 

取材後記

CROSSGATEを実際に訪れてみて、「自分の新入社員研修もここで受けたかったな」というのが率直な感想です。また、「学びとキャリアの交差点」というコンセプトも印象的でした。オカムラにはCROSSGATEという場所、オカムラユニバーシティという学びのプログラムなど、従業員一人ひとりがキャリアを見つめ、成長していける環境があり、可能性を広げる選択肢がたくさんあることを多くの人に知ってもらいたいです。(井熊)

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