My Okamura Way Vol.14 2年目社員編②
首都圏営業本部 中央支店 営業一課 第一係の岡戸 晴己(おかど・はるみ)。2023年に新卒で入社し、販売店に対する営業を担当しています。入社前の内定者時代にも岡戸を取材しています。学生時代には、学生運営の硬式野球部で監督を務めていた経験も話してくれました。あれから1年、オカムラに入って何を思い、何を大切にしながら働いているのでしょうか。社会人1年目の振り返りやこれからについて聞きました。
学生時代の岡戸も参加した「内定者座談会」はこちら
オフィスづくりの大変さを知り、先輩から学んだ1年目
――最初に入社以来担当してきた業務について教えてください。
岡戸 晴己(以下、岡戸):オカムラのオフィス家具の販売店を管轄するオフィス環境事業本部 中央支店に所属しています。エンドユーザーであるお客様企業ではなく、販売店に対する営業活動がメインです。
――エンドユーザーに直接販売する“直販”ではなく、販売店経由で販売する“再販”を担当しているのですね。
岡戸:はい、そうです。メインで担当している販売店が2社あり、週3日は半日どちらかに常駐しています。常駐していると、問い合わせや相談に早くレスポンスを返すことができるので、「何かわからないことがあれば、すぐに聞ける」と思ってもらえる関係性を構築しながら、他社にはないオカムラの特徴や強みを伝えています。といっても、製品だけをプッシュすることはほぼなく、ナレッジや働き方などを提案しています。
――販売店向けとエンドユーザー向けの営業では、求められるコミュニケーションや提案内容も変わってきそうですね。1年目で印象的に残っているエピソードはありますか?
岡戸:支店の配属直前に、オフィス営業を対象にしたインサイドセールス(※)研修がありました。支店からお客様のリストをもらい、順番に電話をかけて、アポイントを取ります。物件を発掘し、売り上げにつなげるのが理想の流れですが、先方にニーズがなければアポイントを取るのも難しい。そもそも電話をかけることに不慣れで、ましてや企業へ営業のために電話をかけるのは初めて。緊張しながら丸2日間、100件以上に電話をしたところ、1社とアポイントが取れ、ショールームへご案内しました。すると、「社長室の什器を更新したい」という話をいただき、販売まで完了できました。とても嬉しかったですし、研修講師の社員の方も大変喜んでくれました。
※:見込み顧客に対してメールや電話などの手段で非対面のコミュニケーションを通した営業活動のこと
岡戸:製品の追加手配時に仕様を間違えてしまい、すでに納品した製品とサイズが合わず再手配になってしまったという、配属後初めてミスをしたときです。上司への報告時、当然怒られるだろうと思っていましたが、「ミスは仕事をするうえで出てくるもの。気にしすぎずに、やるべきことは『今の状況を把握してミスを最小限に食い止めること』。これを優先して考えよう」と言ってくれました。どのように対応するかパニックになりそうで、落ち込んでもいるとき、まず目を向けるべき方向を気付かせてくれた「忘れられない一言」です。このときの言葉から、入社後自分にとって一番と言っていい大きな学びを得た気がします。将来、自分も周囲に対してこんな言葉をかけられるようになりたいですね。
――他にも学びになった経験はありますか?
岡戸:1年目の終わりに担当した大規模物件ですね。オフィス増床に伴うオフィス家具の入替えを担当したのですが、初めてでわからないことばかり。需要期でオフィス環境事業部全体が忙しい中、他部門とも協力する必要があるのですが、最初はどこに何を依頼すればよいかもわかりませんでした。先輩に相談しにいったのに、話しているうちに「あれ、ゴールは何だっけ?」なんて、「わからないこと」がわからなくなることも。大変だった分、完成したオフィスを見たときは大きな達成感がありました。まだ全体感はつかみきれていませんが、このときの経験から物件でケアすべき課題を想像できるようになりました。
――入社して意外だったことはありますか?
岡戸:オフィスをつくるのに本当に多くの工程があり、さまざまな部門や協力会社が関わっていることに驚きました。製品も幅広く扱うので、知識を身に付けるのも大変ですね。オフィスチェアを1脚選ぶにしても製品によって機能やデザインが違いますし、例えばデスクなら配線ダクトなど、オプション手配も必要です。ほかにもカーペットの色の組み合わせや空間に調和する間仕切りの選び方など、検討すべき点はたくさんあります。
――製品知識はどうやって身に付けていますか?
岡戸:まだまだ勉強中ですが、カタログをひたすら見たり、知識が豊富な先輩に質問したりします。先輩からは「この仕様ならこちらの色のほうが意匠性も高い」といった的確なアドバイスをもらえます。中央支店の上司や先輩は相談にも親身にのってくれて、働きやすい環境です。
継続的に深めてきたお客様との関係性
岡戸:お客様からは「オカムラの家具は品質が高くて、丈夫だね」と言っていただけることが多いですね。先日、お客様を工場にご案内して製造ラインや耐久試験の現場を見ていただきました。「実際に生産拠点の現場を知ることで、あらためてオカムラのものづくりの力を実感できた」と言ってもらえました。
それから販売店との良好な関係性も強みだと思います。それは、以前から先輩たちが販売店に常駐し、地道につくってきたもの。これからは自分が築いた人脈や関係性を後輩にも引き継いで、そしてさらに広げていきたいです。
――入社前から知っていたという経営理念“オカムラウェイ”についてはいかがですか? 実際の仕事とのつながりを感じた点を教えてください。
岡戸:若手従業員にはオカムラウェイの中でも特に基本姿勢の「SMILE」が、自分事に置き換えられるのでイメージしやすく、響きやすいと思います。私が特に大事にしているのが、SMILEの「Imagine=思いやりを持ち想像することで相手が活きる」です。自分が提案した家具や空間で人々が働いている姿を想像し、自分が対応することで、働く人が活き活きと過ごす場がつくられると思うと、自然とレスポンスも早くなります。入社時の研修でもらったSMILEのシールをパソコンに貼っているので、目に入るたびに「Imagine」を意識しますが、最近少し文字が消えかけてきました(笑)
2年目は積極性を発揮、将来的にはマネジメントも目標に
――社会人生活2年目を迎えましたが、仕事への想いを教えてください。
岡戸:そうですね、SMILEのImagineに関しては確かな仕事の軸になっていますが、それ以外はまだ軸になるような考えや価値観を定めきれていないのかもしれません。目の前の仕事を覚えるので手一杯で、自分が担当している業務に向いていると断言できるのか、本当によい仕事ができているのかもハッキリとわかっていないのが本音です。
――リアルな2年目の想いですね。その中で、2年目に注力していきたいことはありますか。
岡戸:まずは営業として、担当販売店の売り上げを伸ばすことです。仕事は自分一人のためにしているわけではないので、数字という見える形で結果を残して貢献したいですね。相対する販売店やその先にいるエンドユーザーまで考えた提案やサポートをして、オカムラを選んでもらえるようになりたいです。
――具体的にはどうやってそれを目指していきますか?
岡戸:2年目になり、受け身ではなく積極的に動くことを意識しています。1年目は常駐中も販売店の人に声をかけられるのを待ってしまうこともあったのですが、最近は自分から製品やオカムラのナレッジをまとめた資料を持っていくことも。販売店の人との関係性もできてきて、「こんなコミュニケーションの取り方がある」「こういう提案が喜ばれる」といったことも少しずつですが、わかってきました。
今、お客様がオフィス移転を予定しており、オカムラとして移転の窓口担当を務めています。販売店もオカムラ同様、働き方やオフィスづくりのプロなので、当然要望も細かくて対応するのは大変です。細かい仕様など、何を言われているのかすぐにわからないことも。最初は正直気が重いなと思いましたが、わからないことは悔しいので調べながら対応しているうちにわかることも増えてきました。対応に時間がかかることもありますが、情熱がある点を評価いただいているようなので(笑)、2年目で任せてもらえていることを恵まれていると思って、しっかりと担当したいです。
岡戸:営業の仕事の幅は広く、全体像はまだ理解しようとしている途中ではありますが、やりがいを感じる瞬間は日常的にあります。一番は人から必要とされていると感じるときですね。具体的には、自分の担当業務が担当販売店に役立ち、さらにエンドユーザーにつながったときや、それに対して「ありがとう」と言われたときです。タスクや目標を達成することを通じて、販売店の担当者が活き、その先のエンドユーザーが活き、さらには自分自身が活き活きと働くことにつながっていくと考えています。
――今後の目標ややってみたいことを教えてください。
岡戸:先輩や上司に恵まれている支店の環境が好きなので、まずは今の担当業務を通じて役に立ちたいですね。まだまだ先の話ですが、経営に携われるようなマネジメントをする仕事を目指してみたい、という目標はあります。昔から一緒に働く人の成功や幸せを喜びたいという気持ちが強く、それを実感しやすいのがマネジメントに携わる立場なのかなと考えているからです。大学時代に、学生運営の硬式野球部で監督を務めていたのも同じような想いからでした。自分がどこまでやれるか試してみたいと思っています。
オカムラのラボオフィス「CO-RiZ LABO」とは?
オカムラでは、自社拠点オフィスを実証実験の場と位置付け、ラボオフィスと呼んでいます。得られた結果や体験を顧客へ還元するべく、さまざまな実験的レイアウトや最新の設備・サービスを導入した実証実験を行っており、お客様の見学も受け入れています。
ここでは「TRIBE-感情共有体験ができる部族化オフィス」をコンセプトに、さまざまな新しい働き方に挑戦しています。特徴の一つは、チームの連携を強化するため、各部門に1室ずつ、チームの拠り所となる「部室」を用意していること。ただし、完全個室ではなくオープンシェルフやカーテンなどで空間を仕切る「オープン部室」を採用し、月に一度ローテーションで入れ替えながら、部門間の交流や情報共有を活発化しています。
「CO-RiZ LABO」は「機能的でとても働きやすい」と岡戸。「私自身が『CO-RiZ LABO』で柔軟な働き方を実践できていることは、『はたらく場』『はたらき方』を提案する上で役立っています」
2年目社員、ある日の過ごし方
岡戸に、どんな社会人生活を送っているか、1日のタイムラインと休日の過ごし方を聞きました。朝は8:00すぎに早めに出社。やるべきことをToDoリストとしてまとめています。始業時には拠点メンバーとラジオ体操をして体を動かします。週2回はその後朝礼があります。その後、常駐先の販売店へ移動。常駐先では、問い合わせ対応や必要に応じてミーティングをします。
常駐する日のランチは外食。オフィスにいる日は、拠点ビルの1階にお弁当屋さんのワゴンが来るので買って食べます。ワンコイン程度とリーズナブル、しかも美味しいのでお気に入りです。
13:00に販売店のお客様をショールームへご案内。実際の製品を試し、空間を見ていただきながら丁寧に説明します。15:00頃帰社し、見積書や提案資料などを作成します。退勤時間は日によって差があります。1月から3月は繁忙期なので、21時頃まで残業する日も。通常時は、販売店から定時に直帰することもあります。
販売店の常駐時は、オカムラ担当者がいるとすぐわかってもらえるように「オカムラ」のプレートを席に置いています。ついでにやる気もアピール! このプレートは、マイ3Dプリンタを所有する(笑)デザイナーの同期につくってもらいました。
※写真はオカムラ社内で撮影
野球が好きなので公園で素振りをする日もあります。課題は振りの始動でトップが下がることと、頭が先行して横にスウェーしてしまうこと。最近は24時間ジムにも通い始めました。
オカムラの野球部に入っているので、月に2日ほど練習や試合があります。ポジションはセカンドです。今はリーグ戦をがんばっています。好きなことでメンバーと一緒に汗を流すことは、仕事とはまた違う一体感があります。
インタビュー後記
質問に対して丁寧に言葉を選び、考えながらインタビューに答えてくれた岡戸。入社前のインタビューでも、「(就活では)正直にありのまま伝えることを意識しました」と言っていましたが、今もその姿勢は変わっておらず、社会人として発言への責任感をより強めているようでした。「自分がよい仕事ができているのかはわからない、いつも充実していると2年目の今はまだ言い切れない」と言いつつも、お客様やその先を想像(Imagine)する姿勢はまさにオカムラウェイが意味するところそのもの。お客様との丁寧な関係づくりは、今後の岡戸の仕事、ひいては後輩など周囲へ伝えることにもつながっていくのだろうと感じました。(編集部)