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店舗の施工管理と資格取得の両立 学びを活かして視野を広げたい

2023.12.21

オカムラで働く人に、仕事へのスタンスやエピソードを聞く「My Okamura Way」。オカムラがめざすのは、「人が活きる」社会の実現です。そこに向けてオカムラのメンバーが何を実践しているのか、担当する業務、働き方について思うこと、仕事以外の生活などについて聞きます。

My Okamura Way Vol.6

商環境事業本部 リテイル・ソリューション本部 エンジニアリング部 近畿工事監理センターの高槻一成(たかつき・いっせい)。2018年新卒で入社以来今も所属する部門で、商環境事業で扱う製品をお客様に納品する施工管理を担当しています。業務と並行して、店舗など大型の施工現場を管理するうえで求められる国家資格の取得を目指しインプットにも努めている高槻に、今の仕事やこれからについて聞きました。


建築を学び、現場で空間づくりをしたいと施工管理の仕事を希望

――はじめに、入社の経緯と担当業務について教えてください。

高槻一成(以下、高槻): 2018年に技術職で新卒入社しました。学生時代は大学院まで建築を学び研究室に所属していました。就職を考える段になって、例えば事務所内で図面を引くより、よりリアルに空間づくりに携わってみたいと思い、メーカーの施工管理という仕事に興味を持ちました。オカムラといえばオフィス家具というイメージがあったので、オフィス環境事業を希望しましたが、面接の途中で「商環境にも施工管理の仕事がありますよ」と紹介されて、おもしろそうだなと思いました。配属は商環境事業本部のエンジニアリング部で、入社以来スーパーマーケットやドラッグストアなどの店舗づくりの現場を担う仕事をしています。入社6年目ですが、東京で3年勤務し、4年目から大阪に異動しました。

――オカムラの施工管理といっても、商環境にオフィス、物流システムなど、事業によって具体的な実務は変わりそうですね。以前オフィス製品の施工管理担当の宮澤さんにもこの連載に登場してもらいましたが、高槻さんが所属する商環境エンジニアリング部はどんなことをしている部門ですか?

高槻:宮澤君とは同期なんですよ。営業が担当する物件を、空間デザイナーが図面にします。最終的に客先に製品を納品し空間をつくるのが施工管理の仕事です。着工前は、協力会社の作業員の手配、作業工程や搬入スケジュールの調整、工事に関わる申請書類作成、関係各所と打ち合わせなどをします。工事が着工すると、現場に入って施工指示や製品チェックを行い、工事完了後の工事費用処理まで行います。やることはたくさんあります(笑)。僕が所属する商環境のエンジニアリング部は、スーパーマーケットやドラッグストアなどさまざまな業態のお客様の店舗で、商品陳列什器や冷凍冷蔵ショーケース(以下、冷ケース)を組み立てて納品しています。「ゴンドラ」と呼ばれる陳列什器は仕様が細かいことが多いですし、冷ケースの施工には電気系統の知識が必要と、それぞれ特徴があります。僕自身は、ドラッグストアや家電量販店に納品するゴンドラの施工を担当することが多いです。

ゴンドラは商環境事業の主力製品の一つ。環境配慮や耐震対策などアップデートを重ねる
ゴンドラは商環境事業の主力製品の一つ。環境配慮や耐震対策などアップデートを重ねる

――仕事で印象に残っていることはありますか?


高槻:最近あるドラッグストアの改装があったのですが、店舗の場所は空港のターミナル、保安検査場を入った中という少し特殊なエリアでした。滑走路側から搬入したり、引き渡し以降の追加納品ではすべての製品や道具それぞれに関税検査の実施が必要だったりと、工事や車両搬入の申請条件が厳しく苦労しました。最近増加したインバウンド対応もあってか、ドラッグストアは大阪中心部でも出店や改装が続く印象です。歩行者天国エリアなど狭い立地の店舗では、こちらもまた工事対応などで配慮が必要になりますね。同じ客先のチェーン展開でもそれぞれ場所や規模が違うので、一つとして同じ店舗はありません。これは今の仕事をするうえでおもしろいと思っている点です。担当した店舗にその後買い物客として訪れて、様子を見ることができるのもいいですね。
「スーツで毎日オフィス通勤する会社員のイメージと違うけれど、現場進捗に合わせ自らスケジュールを立てて動ける」(高槻)
「スーツで毎日オフィス通勤する会社員のイメージと違うけれど、現場進捗に合わせ自らスケジュールを立てて動ける」(高槻)

施工管理業務に必要な一級建築施工管理技士取得に向けて

――独立している店舗もあれば、ショッピングモールなど大規模な商業施設に入る店舗など、環境によって対応すべき業務内容も変わってくるのでしょうね。

高槻:そうですね、やはり大規模物件になるほど実際に現場に出向いて立ち会うことが多いです。オカムラのほかにも、他社で内装工事を対応したり、レジや備品を入れたり、いろいろな取引先が一つのお店づくりに関わります。社内外の人とやり取りをして、業務経験を重ねより多くの知識を学ぶためにも、大規模な建設現場での現場管理者に必要とされる国家資格の取得なども視野に入れて勉強しています。

――どんな資格にむけて準備しているのでしょうか?

高槻:建築現場で全体を管理する「建築施工管理技士」の一級を取りたいです。僕の場合は建築学科を卒業したこともあり実務経験3年で受験可能になりました。来年から一次試験は19歳以上で受験可能になるそうで、若手の受験者も増えるかもしれません。僕は一次試験の学科は合格して、今は筆記試験などの二次試験に向けて準備を進めているところです。

――現場管理者の人員を増やすための対策で、若い世代にも受験のハードルが下がるんですね。仕事と勉強の両立は大変そうですが、部門や会社からのフォローもありますか。

高槻:部門やオカムラとしても資格を保有し大型物件に対応できるメンバーを増やす意向なので、筆記試験対策の社内勉強会が開催されています。参加者は通常業務に優先して出席していますね。今後のキャリアを考え自分で希望して資格を取りたいと思ったのですが、直属の上司からも薦められたこともきっかけになりました。近畿工事監理センター所長の上司は、一級建築施工管理技士の資格を保有しています。「今オカムラでは扱っていないような建築工事について広い知識が求められるので、準備は大変だったよ。けれど、施工の現場で全体を把握するという視野を持てるようになったし、内装などトータル受注に対応していくためにも必要だと思うので、ぜひチャレンジしてほしい」と言われました。所長には、僕が経験したことのない規模や客先の現場での対応などを助けてもらっていますが、オカムラでのキャリアの長さだけでない、幅広い関連知識も持っているからこその対応力なのだろうなと思います。

――資格を保有することが今の仕事に役立つだけではなく、この先の業務範囲が広がる可能性もありますね。そこに向けて、どんな風にインプットを心がけていますか。

高槻:一次の筆記試験対策はすき間の時間にアプリでの勉強がメインでしたが、二次は作文などもあるので、家族にも相談して意識的に時間を作らないと難しそうです。上司は、専門の予備校にも通ったと言っていました。仕事と並行しての試験準備は大変ですが、今の時点でも建築全体の知識が増えることで、施工現場での工程や安全ルールについて、申請書類の内容も理解しやすくなってきました。オカムラが携わるのは、工事全体で言えば一部分ですから。他部門やそこで必要になる資格でも同じことが言えるかもしれませんが、資格そのものを仕事に直接活かすというより、自分の視野を広げたいという姿勢でチャレンジします。とはいえ繁忙期は勉強する元気もなくなりがちなので、仕事が落ち着いている時に集中して頑張ります(笑)

※受験年度末時点
 

業務上必要な資格取得と活用を会社も後押し よりフレキシブルな学びの場も

建築施工管理技士をはじめ、オカムラでは業務上に必要で、法令で定められている資格に関連する研修や更新については業務扱いとし、関わる費用を会社負担としています。また一級建築士や電気主任技術者など会社の運営にとくに必要とされる一部国家資格については、有資格者に手当支給なども行っています。
直接業務に関連しないテーマについても、企業内大学「オカムラユニバーシティ」や、幅広い項目から選択し、すき間時間に学べる「e-Learning」、時間をかけて学ぶ「通信教育」など、多岐にわたる自律的な学びの場が用意されています。多くのオカムラグループ従業員が、各自のスケジュールを調整しながら、キャリアビジョンや興味に沿って主体的に学んでいます。


長年のチーム力で乗り越えること、誰でもわかるようシェアすること。両面を意識

――今後キャリアを重ね、資格取得にも挑戦と新しい知見も取り入れながら、オカムラでどんなことをしてみたいですか。

高槻:施工管理の仕事は自分で立てたスケジュールをもとに動いて、内装業者さんといった工事関係者や客先ご担当者と現場でやりとりしながら最終的に空間をつくりあげる、というおもしろさがあります。ただ最終段階の工程ではあるので、なぜこうなったのか、それまでの過程を知りたいと思うこともあります。企画担当として製品企画をしたり、空間デザイナーとして図面を引いたりする業務を経験することで、より理解が深まるのでは……とも思う今日この頃です。

――工程の最終段階を担う施工担当として、どんな課題があると感じていますか?

高槻:担当している顧客は、長期にわたって取引をいただいていることが多いので、オカムラだけでなく内装業者さんや客先のご担当者などのメンバーがずっと同じというケースがあります。一つの現場が終わって、次の現場でも「あ、また会いましたね」となる(笑)。チームができてきて仕事がやりやすくなりますし、「いつも通り」の進め方ができるのはスムーズでいいことです。ただ全体を考えると、後輩など初めてのメンバーが入ってもわかりやすい施工管理、それだけでなく図面や製品を、関わる人が変わってもつねにシェアできるようになるといいなと思うんです。

昨年入籍したとのこと。「沖縄での挙式、新婚旅行のオーストラリアを楽しみに日々頑張ってます(笑)」(高槻)
昨年入籍したとのこと。「沖縄での挙式、新婚旅行のオーストラリアを楽しみに日々頑張ってます(笑)」(高槻)

開店立ち合い時に見かける、買い物客の行列。地域で活きるお店づくりに携わるやりがい

――担当業務においてプロフェッショナルであるのはいいことですが、その反面、部門や職種によっては業務の「属人化」になりがちな面があったようですね。ここ最近はオカムラ全体でもさまざまな対応がはじまっていると聞きます。

高槻:商環境事業本部内でも、業務改善や新規事業創出といった切り口からの大きなプロジェクトが動いていて、多くの商環メンバーの意見をもとにした施策なども実施されています。もちろん前提として、社内の営業や設計担当、施工管理とそれぞれのキャリアや専門性を活かし連携してこそ、タイトなスケジュールや繁忙期も乗り越えられるのは確かです。大きな物件を終えて社内外のチームメンバーから「ありがとう」と言われると、次また頑張ろう、と思えます。

――商環境事業本部のプロジェクトには大勢の若手・中堅メンバーも主体的に関わっているようですね。オカムラウェイの中核概念に「人が活きる」という考え方があります。高槻さんはどんなイメージを持っていますか?

高槻:一つの物件に施工管理のほか営業、設計、アシスタント、協力会社の方など、大勢が関わっています。みんなで協力した物件のオープンに立ち会うと、どのお店もオープン初日は、買い物に来た大勢のお客さんで開店待ちの行列ができるんですよ。施工現場の立ち会い中も、通りがかった人に「ここ、いつできるの?」と聞かれることもあります。そんな時、地域の人はお店ができるのを楽しみにしていて、そのお店が地域社会に根付いていくんだな……と思いますし、自分の業務に直結してやりがいが感じられますね。

インタビュー後記


オカムラの商環境事業では、商品陳列什器や冷ケースを納めるだけにとどまらない内装なども含めた提案力が向上しているとともに、大規模な工事を伴う施工現場も増えています。忙しい業務の傍ら、資格取得の勉強にも向き合う高槻。直属の先輩からも影響を受けたという高槻の姿勢は、同世代の若手・中堅、今後入社してくるメンバーへもいい刺激になっていくはずです。(編集部)


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