オカムラで働く人に、仕事へのスタンスやエピソードを聞く「My Okamura Way」。オカムラがめざすのは、「人が活きる」社会の実現です。そこに向けてオカムラのメンバーが何を実践しているのか、担当する業務、働き方について思うこと、仕事以外の生活などについて聞きます。
My Okamura Way Vol.1
現在、海外営業本部で海外拠点の営業フォローを担当する平部隆(ひらべ・りゅう)。野球に向き合った学生時代を経て、新卒でオカムラ入社以来、オフィス環境事業の営業を担当してきました。入社8年目となる2023年、グローバルで活躍するという目標に向かいはじめたそうです。平部に、これまでとこれからについて聞きました。野球に夢中になった学生時代。自立性や協調性を身に付ける
――まずは、オカムラ入社前についてうかがいます。どんな学生時代を過ごしていましたか?平部隆(以下、平部):はい、小学2年生からはじめた野球を大学まで続けていました。なかなか結果が出ず、本当は高校で野球を辞めようと思っていたのですが、ピッチャーに転向してから結果が出るようになって。エースとして出場した秋の県大会で優勝し、野球推薦で大学に進学しました。大学の野球部は、甲子園出場の常連高校出身者が多く、技術レベルの高いチームメイトと切磋琢磨する毎日を過ごしました。
――ということは、野球漬けの4年間だったわけですね。
平部:そうです。大学は、野球部が全国でも知られる強豪校だったので、正直なところ、厳しい環境でした。でも、仲間に恵まれていたので、支え合いながら乗り越えました。野球部の寮生活で自立性や協調性などが鍛えられましたね。自分の基礎的な部分は、野球を通じて身についたので、やってきてよかったと思っています。
平部:大学でオカムラの机やイスを使っていたのと、一学年上の先輩がオカムラに入社したこともあって、興味を持ちました。学生時代はプロ野球選手になるという夢があったのですが、ケガもあって結局は諦めざるを得なかったんです。そんなときにオカムラを知って、この会社で社会人としてのスタートを切りたいと思いました。
「負けず嫌い」を強みに。目標を一つずつ達成して自信につなげる
――現在8年目の平部さんですが、入社以来どのような業務に関わってきましたか?平部:ずっと営業です。最初はオフィス営業本部の日本橋支店に配属になり、そこで約6年間。その後、外資系企業を顧客に持つ外資法人支店に異動し、約1年半在籍。2022年12月から海外営業本部に異動して、現在にいたります。
日本橋支店では、入社すぐということもあり新規開拓の営業や、エンドユーザーのお客様と直接お取引する機会も多かったです。お客様の求めるニーズを深掘りしながら、どう応えていくかを学びました。そのときの経験は今の自分の糧になっています。
外資法人支店では、設計事務所やオカムラ製品の販売店とやり取りする機会が増えました。海外営業本部は、まだ異動して間もないですが、近い将来は海外拠点で営業を担当する予定です。
――ホントに営業一筋ですね。では、営業の仕事で大切にしていることを教えてください。
平部:自分が納得いくまでやり抜くことです。もともと負けず嫌いな性格で、たとえば、ちょっとしたゲームでも勝つまでやらないとモヤモヤしてしまうタイプで(笑)。入社してすぐの頃は、新規の訪問件数を上げるなど、自ら小さなことを目標に設定して結果を出すことを意識していましたね。実際、日本橋支店に在籍中、全国数百人いる営業の中で新規訪問件数1位を取ることができました。その経験を通して、根気強く努力する大切さと、努力すれば結果が残せるんだということを学びましたし、今に活きていると思います。
――自分で決めた目標に向けて努力できるところがすごいです! その分、いろんな壁にもぶつかると思いますが、どんなときに成長を実感しますか?
平部:野球部ではピッチャーだったこともあり、プレー中、プライドから自分本位になってしまいそうな場面もあったんです。営業という仕事でも、初めは同じようになりがちで……。でも、上司から「自分を客観視して、まわりに相談しながら仕事すること」とアドバイスをもらって、周囲の協力を得ながら仕事を進めることの大切さを理解できるようになりました。
たとえば、プレゼンテーション用の資料作成も、上司や同僚に意見を求めたり、皆さんの成功体験を聞いたりして、お客様に提案したほうが、うまくいくことが多いですね。フラットな気持ちでアドバイスをもらうことを意識しています。
オカムラには、創業以来、「協同の工業」という精神があります。従業員、皆がチームの一員で、お互いに協力して成果を出そうという姿勢は、今もDNAとして継承されていますね。それはすごくいいところだと思います。
――営業もチームプレーですね。そういう関係づくりは得意ですか。
平部:実は、とても人見知りです(笑)。でも、営業に限らないですが、仕事を進めるうえでは、工場や配送・施工担当、デザイナーなど、さまざまな職種のメンバーと関わるので、ミュニケーション力を磨くことができたと思います。今ではお客様としっかりコミュニケーションして、自分の気持ちを伝える営業がすごく好きになりました。そのスタイルを強みにしながら、把握したお客様のニーズを満たす提案を心がけています。
学生時代に実感した「メンタルケア」の重要性
平部は、仕事でとくに「自分自身そして周囲のメンタルケアの重要性を意識している」といいます。
「大学の野球部時代、結果が出ず強いプレッシャーを受けた時期にスポーツのメンタルトレーナーと面談し、改善にむけて対応した経験があります。その時からメンタルの大切さを実感していますね」(平部)
社会人になってからも、部署に配属された新人の教育担当にあたることが多いこともあり、積極的に声をかけ話を聞いたり、終業後に飲みに誘ったりとポジティブに接することを心がけているそうです。
人見知りといいながらも、常にまわりを気にかけている平部。チームプレーを円滑にする秘訣は、そんなところにあるのかも。
グローバルで活躍することを目指して語学研修に挑戦
――昨年(2022年)、グローバル人財育成制度に応募して、見事に選考試験をクリアしましたね。どんな制度が教えてください。平部:将来グローバルで活躍する人財を育てることを目的に、国内の語学学校で業務を離れて約3か月間研修を受けることができる制度です。英語と中国語から選べて、私は英語を選択しました。選考は書類と面接がありますが、一定の等級以上の社員であれば誰にでも応募の機会があります。
――幅広い人にチャンスがあるんですね。なぜ応募しようと思ったんですか?
平部:入社当時からキャリアの一環として、語学を身につけて海外拠点で働きたいと思っていました。会社としても海外事業を強化していく方針を打ち出していたこともあり、その目標に自分もコミットして貢献したいという気持ちが強くなりました。ただ、まずは所属部署で経験を積むほうが先だとは思っていましたね。入社7年目を迎えたとき、今回のグローバル人財育成のための制度が新設されて、会社側の本気度も社内に伝わりました。そこで応募するなら今が最適だと考え、エントリーしました。
平部:大変でした(笑)。当然ですが、英語漬けの毎日で。初級クラスに入りましたが、授業についていくのに必死でしたね。でも、語学力が足りていないのは自分が一番わかっていたので、寝る時間以外は英語の学習に費やしました。学生時代は野球漬けだったので、毎日長時間の座学は久しぶりだったのですが(笑)、一緒に参加しているメンバーと切磋琢磨できたのはよい経験になりました。
――語学の研修が終わってから、英語を使う機会はありましたか?
平部:先日、海外拠点の現地従業員約15名がしばらく日本で研修を受けていたのですが、そのサポートをしました。彼らと英語でのやり取りはもちろん、宿泊やケータリング手配、各部署に勉強会の講師の依頼など、営業ではやってこなかった業務も経験できてよかったです。
――どんなことにもチャレンジする姿勢が素晴らしいですね。
平部:以前、上司から「何事も断らずにまずはチャレンジしてみよう」と言われたことがあるんです。自分自身、それをモットーにしています。チャレンジには失敗と成功、どちらも付き物ですが、どの仕事も取り組んでみることで、新たな世界が見えてくると思っています。
――では、これから取り組みたいことについて、お聞かせください。
平部:2023年6月にアメリカ・シカゴでインテリア家具の展示会「NeoCon」が開催されます。インテリア関連では世界規模の展示会で、オカムラも出展を予定していますので、サポートのためにオカムラのシカゴ支店に3か月滞在します。
その後、場所はまだ決まっていませんが、海外拠点への異動を予定しています。オフィス環境事業の営業経験や今回の研修で学んだことを活かして、新しい仕事に向き合いたいです。
仕事を楽しむこと、そして人からの感謝が自分にとって「活きる」原動力
平部:チャレンジと成長を後押ししてくれる環境があることは、自分にとって大きな意味があります。グローバル人財育成制度がよい例ですが、やりたいと思って手を上げたことに対して、応援してくれる会社だと思います。
――平部さんにとって、チャレンジは仕事に欠かせない要素なんですね。ほかに、「自分が活き活きとしている」と感じるときはありますか?
平部:お客様や社内の人から感謝されたときですね。海外拠点の現地従業員の研修サポートも大変だったのですが、終わってから「平部さん、ありがとう」と言ってもらえて、やってよかったなと思いました。
――感謝の言葉は、モチベーションにつながりますね。
平部:あとは、自分自身が仕事を楽しんでいるとき。楽しむことで一生懸命になれて、それがお客様にあった提案や対応につながると、「やってよかった!」と達成感が得られます。その積み重ねが、自分の担当業務だけでなく、オカムラとしての成果や今後につながっていくと信じています。
チームとして皆で活き活きしながら働くために、まず個人として自分が楽しく仕事をする、それが私にとっての「人が活きる」ということだと思います。
インタビュー後記
営業としての経験を積み、グローバルで活躍しようと、新たなステージに向かう平部。その背景には、プロを目指すほど努力を重ね、長く続けてきた野球での経験がありました。さらに、プロをあきらめざるを得なかった分、ビジネスパーソンとしてがんばろうと切り替えた姿勢が、現在まで活きていると感じました。
平部にとって自分が活きるうえで大切なことは、「まず自分が仕事を楽しむこと」。まわりのメンバーやお客様との関係も、その楽しむ姿勢がプラスに働いているようです。これからも楽しみながらグローバルな働き方にチャレンジしていくはず。海外での経験も、いつか話を聞いてみたいと思います。(編集部)