「人が活きる社会の実現」を目指す、株式会社オカムラ。ここでいう「人」は、世間一般の人々、顧客、そしてオカムラで働く私たち自身も含みます。このシリーズでは、「人が活きる」組織となっていくための、オカムラの進化や変革にスポットをあてて紹介します。
オカムラグループは、「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン方針」のもと、さまざまな属性・価値観・発想を持つ従業員一人ひとりが働きやすく、十分に能力が発揮できる、「人が活きる」環境づくりに取り組んでいます。今回は従業員が講師を務め、社内で開催された「手話体験講座」について紹介します。
オカムラメンバー講師による「手話体験講座」開催
2024年10月17日、東京・京橋トラストタワーの拠点にて、サステナビリティ推進部DE&I推進室主催の「手話体験講座」が開催されました。昨年他の拠点で初めて開催して以来、2回目の実施となり、講師は聴覚障がいのあるメンバー、京橋の拠点から2名、他拠点からも3名参加し5名でつとめました。気軽に参加しやすいようお昼休みの30分程度、リアルと遠隔からも参加できるようオンライン両方のハイブリッドでの開催とし、多くの従業員が参加しました。当日はまず、なぜ手話が大切なのか、手話の果たす役割の共有から始まり、講師それぞれの自己紹介、そして仕事で使える手話を伝えました。
講師が質問に答えるコーナーもあり、「手話の上達の方法は?」という質問に、講師陣は「とにかくたくさん手話を浴びて、慣れることですね」と答えていました。また「災害が起きた時など緊急時、聴覚障がいのある人とコミュニケーションを取る際に気を付けたいことは?」という質問に対しては、「手話にこだわらず筆談などでも構いませんので、相手が不安にならないよう、多くの情報を周囲から共有してください」という声もありました。
また当日の講師の一人が取り組む「デフバスケットボール」と来年東京で開催される「デフリンピック」についても紹介がありました。デフリンピックとは「デフ」+「オリンピック」を組み合わせた言葉で、デフ(Deaf)とは、英語で「耳がきこえない」という意味です。デフリンピックは国際的な「きこえない、きこえにくい人のためのオリンピック」で、国際ろう者スポーツ委員会(ICSD)が主催し、4年ごとに開催されるデフアスリートを対象とした国際総合スポーツ競技大会です。
手話体験講座で講師を務めたメンバーから、2名にコメントをもらいました。
オフィス環境事業本部
スペースデザイン部
役所、消防本部、児童相談所など公共施設の内装・レイアウト設計業務を担当しています。今回の手話体験教室で講師を務めました。
前回の手話体験教室の講師担当者、そしてサステナビリティ推進部 DE&I推進室から声をかけてもらい、昨年に引き続き今年も手話体験講座を開催しました。
初回は「おはようございます」「お疲れさまです」 「大丈夫ですか?」などの簡単な手話単語と指文字の紹介でしたが、今回はなぜ手話が必要なのか?からお話をして、「わたしの名前は〇〇です」 「仕事の進みはどうですか?」など日本語文章の手話表現を紹介しました。
「仕事」という言葉でも、デスクワークなのか、ものづくりなのかによって手話の表現方法が異なります。このようなニュアンスの違いを手、目、眉、上半身などを使って視覚的に表現できるのが手話の魅力だと思います。
手話は、耳が聞こえない人たちが気持ちや考えを伝えたり、理解したりするための大切な言語です。参加者の皆さんが一生懸命目で追って手を動かしてくれたので、とても嬉しい気持ちになりました!社内でこれからも多くの人と手話で会話をしたいと思います。
オフィス環境事業本部
首都圏事務センター
売掛金業務、請求書発行や入金引当などを主に担当しています。今回の手話体験教室で、選手として頑張っている「デフバスケットボール」そして来年開催される聴覚障がい者のオリンピック「デフリンピック」について伝えました。
デフリンピックが来年東京にて開催されます。デフリンピックはパラリンピックよりも歴史が長く、来年の東京デフリンピックが100周年の大会となります。
人によって聞こえ方に差があるので、選手がどうコミュニケーションをとっているかを見るのは、デフスポーツの面白さのひとつです。聴覚障がい者(ろう者、難聴者)、デフスポーツ、そして手話を知ってもらえる非常に良い機会ですので、ご興味のある方はぜひ会場にお越しいただき実際に観ていただければ嬉しいです!
私は東京2025デフリンピックのデフバスケットボール男子日本代表を目指しています。デフバスケットボールは通常のバスケットボールとルールは変わりませんが、競技者全員が聴覚障がい者であるため、審判の笛やテーブルオフィシャルのブザーの音が聞こえません。そのためコートの対角にいるフラッグマンが旗を振って選手に視覚的に情報を伝えてくれます。また選手同士も声を出しても聞こえないため、サインや手話でコミュニケーションをとっているところも特徴です。
オカムラの仕事と練習を両立して頑張っております。応援よろしくお願いいたします!
手話についての講座にデフリンピックについての話と、短い時間内でも充実した内容で、参加者からは次のような感想がありました。
「講座後から手話の話題が部門内で増えました。日常的に手話を少しづつでも使ってみたいです」
「手話には表情が大切なことがわかりました。デフリンピックの話も聞けてよかったです」
従業員が気軽に参加できるよう、手話体験教室は今後も継続的に社内各所で開催を予定しています。
障がいの有無に関わらず、多様な従業員が違いを認め合いながら働く環境をつくり出していくために、オカムラグループでは「ともに、はたらく。」指針を制定しています。
多様なメンバーがお互いを理解しながら日々働くことの積み重ねが、職場やオカムラ自体の風土をつくり、ひいてはオカムラが目指す「人が活きる」環境づくりにつながっていくはずです。