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価値創造ストーリーから考える「人が活きる社会をどう実現するか?」

2024.04.04
オカムラで働く人に、仕事へのスタンスやエピソードを聞く「My Okamura Way」。オカムラがめざすのは、「人が活きる」社会の実現です。そこに向けてオカムラのメンバーが何を実践しているのか、担当する業務、働き方について思うこと、仕事以外の生活などについて聞きます。

My Okamura Way Vol.7 「価値創造ストーリー」座談会①

2023年秋、オカムラはパーパスである「人が活きる社会の実現」をもとにした「価値創造ストーリー」を発表しました。これは、オカムラグループの価値創造の仕組みをステークホルダーの皆様に向けて伝えるものです。同時にオカムラグループ従業員にとっては、日々の業務から新規事業に向けたチャレンジなど、オカムラの活動の根底にあるもの、とも言えます。 ストーリー策定検討にはさまざまな事業部の従業員が携わっています。今回は検討に参加したメンバーの中から、入社8、9年目の中堅世代3人にインタビュー。自分の仕事において「人が活きる社会の実現」につながると思うことや、新しい価値の創造に向けて今後チャレンジしてみたいことなどを聞きました。
2024年3月取材

「価値創造ストーリー」とは

価値創造ストーリーは、経営理念「オカムラウェイ」をベースに、独自の価値観・強みを活かして新しい価値創造につなげていく取り組みの全体像を表現したものです。
源泉には、創業時より大切にしてきた「人を想う」という考え方があり、ここから「顧客との信頼関係」「顧客の課題を解決する力」「確かなものづくり」といったオカムラの強みが生まれてきました。これらの強みを活かして、オフィスをはじめ、店舗や物流倉庫、学校や病院など、社会のさまざまな空間に「人が活きる場」が日々つくられています。そして人が活きる場から、顧客、さらにはその先の社会へ「イノベーションの促進」や「働きがいの向上」などの価値が広がっていきます。このようにしてオカムラは新しい価値の創造、すなわち「人が活きる社会の実現」へチャレンジしていきます。


Profile

参加してくれたメンバーを紹介します。


池田 真哉(いけだ・まさや)

物流システム事業本部
大阪支店 営業課 営業二係

2016年入社。入社以来、物流システム事業本部で営業を担当。2022年、東京から大阪へ拠点移動。ゴルフが好きで、特技は300ヤード飛ばすこと。


杉本 琢磨(すぎもと・たくま)

パワートレーン事業部 製造管理部
生産管理課 資材担当

2017年入社。2024年、営業から生産管理課へ異動。現在はサプライヤー(※1)からの部品調達などを担当。週に1回サウナに通い、整っている。仕事の疲れが癒えるのでおすすめ。



※1:製造した部品や製品などを供給する事業者のこと


萩原 裕太(はぎわら・ゆうた)

生産本部 サプライチェーン部
PSI推進課

2016年入社。2019年まで富士事業所で物流システム製品の生産計画を担当。現在、サプライチェーン部にて各生産事業所のPSI(※2)を担当趣味はフットサル。一緒にボールを蹴ってくれる仲間を絶賛募集中!

※2:Production(生産)、Sales(販売計画)、Inventory(在庫)の頭文字から。生産・販売・在庫の計画

その相手は仕事や立場で広がる。オカムラの源泉「人を想う」とは?

――まず、みなさんが仕事をするうえでベースとなる部分からお話をうかがいます。価値創造ストーリーでも源泉となるのが、オカムラが創業時から大切にしてきた「人を想う」です。みなさんが考える「人を想う」とはどんなことでしょうか。 

池田 真哉(以下、池田):お客様の要望を引き出し、可能な限りそれに応えることが「人を想う」だと思っています。私は物流システムの営業なので、客先の設備投資のご担当者や倉庫で働く人、さらには倉庫から物が届くエンドユーザーまで、「人を想う」対象として仕事をしたいと思っています。もちろん営業だけでは仕事はできませんから、仕事を円滑に進められるよう社内外の人たちとのコミュニケーションも大事にしています。
 

「入社以来、物流システムの営業一筋」(池田)
「入社以来、物流システムの営業一筋」(池田)

杉本 琢磨(以下、杉本):私が想定するのは、パワートレーン事業部のお客様である車両メーカーです。営業を担当していたときは、お客様の要望や課題を聞き、社内の関係部門と協力しながら一つひとつ解決していましたね。今は営業の依頼を受けてサプライヤーと調整をする生産管理の立場ですが、「お客様の要望に応えたい」という根本の想いはまったく変わっていません。
 
「パワートレーン事業部ではおもにフォークリフトのトランスミッション製造を担当」(杉本)
「パワートレーン事業部ではおもにフォークリフトのトランスミッション製造を担当」(杉本)

萩原 裕太(以下、萩原):生産事業所の支援業務を担当しているので、池田君や杉本君と違いお客様と直接の接点はありません。生産拠点のオカムラのメンバーを想って、負担を減らし、生産の効率化を進めることを考えています。同僚や上司との関係も大切にしていて、コミュニケーションの中から共通の悩みや解決への糸口が見つかることもあります。仕事上関わりが多い営業担当者とは必要な情報を共有し合い、お互いを想ういい関係を築けるように努めています。
 
「生産事業所で働いた経験も活かして今の業務に取り組む」(萩原)
「生産事業所で働いた経験も活かして今の業務に取り組む」(萩原)

――業務の内容によって、捉え方はさまざまですね。では、価値創造ストーリーの検討時、気づきや感じたことがあれば教えてください。

池田:私はオカムラの強みを掘り下げる中で、「人を想う」が私たちの原点であることをあらためて確認しました。営業はつい売上や製品のスペックなど数字に目が行きがちですが、それだけでなく、製品をどう配置すればもっと使いやすいのか、働く人の体の負担が減るのか、そんなことまで考えることが大事です。そうやって「人を想う」ことで、製品のスペック以上の付加価値を生み出せるからです。

萩原:オカムラにおける創業の精神は「協同の工業」です。戦後、人々がお金を出し合って会社をつくり、まさにお互いに「人を想う」ことからスタートしています。今回、「一人ひとりが自ら活き、他者と互いに活かし合う」ことをより強く意識できるようになった気がします。
 
 「就職活動時にオカムラのDNA『協同の工業』に強く惹かれたことを思い出した」(萩原)
 「就職活動時にオカムラのDNA『協同の工業』に強く惹かれたことを思い出した」(萩原)

お客様のお客様まで考える。「人が活きる場」をどこまで想像できるか

――「人を想う」、その先に生まれるのが、数々の「人が活きる場」です。オカムラは、オフィス、店舗、物流倉庫、公共施設、病院など多様な「人が活きる場」を手がけていますが、みなさんの今の業務にとってはどんな場所やシチュエーションでしょうか。

池田:私が、物流システムの営業として担当しているのは、物流センターや倉庫、工場などですね。
 
「物流システム製品の納品先、その先も含めて考えることで未来が広がる」(池田)
「物流システム製品の納品先、その先も含めて考えることで未来が広がる」(池田)

杉本:私の場合は、納品したトランスミッションが客先である車両メーカーの工場でフォークリフトに組み込まれるところ。その先まで言うと、車両メーカーの納品先である物流倉庫などでエンドユーザーのフォークリフトの運転手さんが操作している光景ですかね。

萩原:社内スタッフ業務だと、直接のお客様はいないので難しいですね。オフィス製品を製造する生産事業所と関わる業務が多いと考えると、オフィス環境事業が扱うすべての場…… と言えるのかな。壮大ですね(笑)。それぞれのお客様の物件で求められる製品の品質や納期をふまえ、全体最適を考えたいです。

――たしかに、萩原さんの業務から考えると、担当業務を通じてつくりだす「人が活きる場」は広範囲になりますね。では、この先、オカムラが手がける市場は、どんな風に広がっていくと考えていますか。

池田:物流システムを担当している立場から言えるのは、倉庫や工場で人が行っている作業の効率化が進む点です。今後さらに物流システムの性能が進化し、省人化が進めば、人にしかできないことに専念でき、より活き活きと働く人が増えると思っています。

――物流システムの進化で、倉庫や工場での働き方が変わっていくわけですね。

池田:そうです。あとは、もし物流システムの誤作動でお客様の倉庫で商品ピッキングにミスがあれば、お客様のお客様、エンドユーザーに間違ったものが届いてしまう可能性もあります。つまり、エンドユーザーにきちんと物を届けるための一端を私たちが担っているとも言える。捉え方次第で、ビジネスの対象範囲は非常に広いと思います。

――オカムラのお客様の先にエンドユーザーがいることまで意識する必要があるわけですね。杉本さんはいかがでしょうか。

杉本:パワートレーン事業部は少量多品種の生産が得意です。車両メーカーから「こんなものがほしいのだけれど、オカムラさん、対応できますか?」とピンポイントの相談をされることも多くあります。そうした要望や課題に応えていくうちに、私は今より多くの人が活きる場を提供できるだろうと思っています。たとえば、私たちがメインで手がけるフォークリフト用のトランスミッション以外にも、除雪車や空港でコンテナを運ぶトーイングトラクター、モノレールの保守用やトンネルの検査用などさまざまな特殊車両の部品を製造してきました。もし雪国で道路や線路の除雪ができなければ、インフラが止まってしまいます。なので、人が活きる場を創造するだけでなく、それを支えている自負もあります。
 
「パワートレーン事業部が手がける製品が活きる場は、物流やインフラの要」(杉本)
「パワートレーン事業部が手がける製品が活きる場は、物流やインフラの要」(杉本)


――先ほどの物流システムの先にいる消費者への関わりにも通じますね。では、萩原さんはいかがでしょうか。

萩原:この先、人が活きる場が一気に広がる瞬間もありえると思っています。オカムラはすでにオフィス環境や商環境の事業では業界をリードする立ち位置にいますが、今後は人口が減少し、働く人も減っていきます。そんな中で会社としてさらに強くなるには「人を想う」ことを忘れないのが大事。営業はお客様の課題を解決しようとし、生産事業所では確かなものづくりで応える。そうやって付加価値の高い製品やソリューション提案を展開し続けていると、そのときはわからなくても10年・20年先に振り返ったときに、場の広がりとともに「ここから急にシェアが伸びたよね」と明確にわかるような一足飛びの成長ができているのではないかと思っています。
 


部門を超えた“オール”オカムラで新たな価値を生み出したい

――では、みなさんにうかがいます。この価値創造ストーリーは、みなさん自身の業務にどう活かせると考えていますか。

池田:ストーリーの全体像を知り、その源泉にある「人を想う」を意識することは大事。お客様といっても、経営者もいれば、製品を使う人もいます。いろいろな立場にいる個々のお客様への想いを深め、多面的・多角的に物事を見ていくための指針にしたいですね。

杉本:私は、車両メーカーの先にいるエンドユーザーを想像できるようになりましたね。異動後はサプライヤーの方々のことも考えられるようになり、価値創造ストーリーへの理解はさらに深まりました。同時にものづくりにおける品質の重要性をあらためて実感しました。

――品質の重要性とは、具体的にどんなことですか。

杉本:たとえば、私が不良品を調達してしまうと、生産現場で製品の製造ラインがストップしてしまいますし、不良品を含む製品が外に出てしまったら、お客様である車両メーカーの製品製造がストップしたり、使用中のフォークリフトに不具合が出て物流が滞ったりすることもありえます。それを防ぐために私ができるのは、品質がよいものを調達すること。調達を通じてオカムラの強みである確かなものづくりに貢献したいと思います。

――なるほど。萩原さんはいかがですか。

萩原:価値創造ストーリーは世代を問わず、従業員にとっては共通認識を持つのに、とてもよいものだと思います。上の世代の人たちは、創業以来「人を想う」ことで培われてきたオカムラの強みはよく理解していると思いますが、未来に向けて新たに創造していく価値についてはアップデートが必要でしょう。若い世代の人たちにとっては、「何のために仕事をしているのか」「自分たちの仕事で何が実現できるか」を理解する一助にもなると思います。
 
「共通認識としての価値創造ストーリーは、従業員間のジェネレーションギャップ解消にも役立つ」(萩原)
「共通認識としての価値創造ストーリーは、従業員間のジェネレーションギャップ解消にも役立つ」(萩原)


――ありがとうございます。さまざまな世代や立場で価値創造ストーリーを俯瞰すると気づきがありそうですね。では、最後の質問です。みなさんが、これから挑戦したいことは何ですか。

杉本:ものづくりにおけるQCD(※3)を大切に、車両メーカー、さらに間接的にエンドユーザーによいものを届けていきたいです。新しいチャレンジとしては、環境にも寄与できる電動フォークリフト用のパワートレーンや特殊車両の部品なども手がけてみたいですね。パワートレーン事業部は、歴史こそあるものの、規模もそれほど大きくないので、社内でもあまり知られていません。もっと知名度を上げるような活動もしていきたいです。

※3:Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)の頭文字から。製造業に欠かせない要素。

池田:物流システム事業もオカムラ全体から見ると大所帯ではないですが、私はこの仕事がとても好きなんです!(笑)今後は物流センターの倉庫からバックオフィスまで“オール”オカムラでのトータルコーディネートなども提案してみたいですね。そのためにはオフィス環境や商環境など他事業部との連携をもっと密にする必要があります。事業部の枠を超えて知識や発想を組み合わせられれば、これまでになかったような新たな価値やオカムラの強みをつくっていけるのではないかと思っています。

萩原:今は大量生産の時代ではなくなり、時代に合わせた高品質の製品が求められています。それに応えるには、事業部間の連携はもちろん、営業や生産など部門単位でも、もっとスムーズに、流れるように組織がつながるといいなと思っています。会社全体が一つになって、より付加価値の高い製品を提供していきたいですね。
 

部門も業務も異なる3人。しかし、新たな価値創造に挑戦するマインドは共通
部門も業務も異なる3人。しかし、新たな価値創造に挑戦するマインドは共通

インタビュー後記


インタビューした3人は所属も普段の業務もまったく違いますが、それぞれの立場で「人を想う」を実践し、「人が活きる場の創造」につなげていました。3人が活き活きと話す様子を見ていると、池田が語った“オール”オカムラでの取り組みのような新たな価値創造への期待が膨らみます。この価値創造ストーリーは、お客様やこれからオカムラを知る方々にも、オカムラの強みや方向性をあらためて伝える内容となっています。そして従業員にとっても、オカムラの仕事の意味と創造していく未来を理解する指針になっているのです。(編集部)
 


この記事で紹介した「価値創造ストーリー」を含む統合報告書は、こちらからダウンロードできます。


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